ぼくらの一歩 30人31脚

 

ぼくらの一歩 30人31脚

ぼくらの一歩 30人31脚

  • 作者:いとう みく
  • 出版社/メーカー: アリス館
  • 発売日: 2018/09/28
  • メディア: 単行本
 

 いとうみくの高学年向き児童書。

図書館の本棚から取るのにかなり躊躇した作品。笑

これまで巨悪の根源的に扱ってきた嫌悪する題材なので。

自分の娘が6年生の時に、実際に学級で取り組んで、

とても辛い時期を過ごしたのでなおさらです。

ただ、この作品中の30人31脚は、

「自己主導」「協同」「探究」になっているので少しだけ救いはありました。

先生も学校も一切関わりをもちません。

でも非常に残念な担任の先生が出てくる…。

娘の場合は、この作品の先生とは反対に、

超コントロール型の熱血(自分に酔うタイプ)だったので、

苦しんだ生徒は娘以外にも多かったと思います。

 

さて本作。

いかに「自己主導」「協同」「探究」とはいえ、

競技上「根性もの」にならざるおえず、

苦しい女の子が出てきます。

その子に最初焦点が当たっているのだけど…

まあなんとなく釈然としないまま(私なりにね)話は進み、

最後は大団円を迎えるというサクセスストーリーです。

でもやっぱり、いとうみくさんはうまいのだと思います。

私自身がこの競技に関してフィルターがあるのが問題なのであって、

普通に普通の人が読んだらおもしろいと思います。