おまけ鳥

 

おまけ鳥

おまけ鳥

 

 はじめて読む作家さんでした。

前説ないままグイグイ話が進んでいって、

読みながらいろいろとわかってくる。

読者置き去りの展開。笑

自閉症の姉をもつ中学生の男の子が主人公。

家業がラーメン屋で、姉はそこで働いている。

そこにさらに自閉症の男の子が働きに来る…

というお話なんだけど、

何か問題提起をしたりとかする感じにはまったくなりません。

とっても日常。

でも、この作者は、とてもよく知っている。

いいお話でした。

 

ぼくらの一歩 30人31脚

 

ぼくらの一歩 30人31脚

ぼくらの一歩 30人31脚

  • 作者:いとう みく
  • 出版社/メーカー: アリス館
  • 発売日: 2018/09/28
  • メディア: 単行本
 

 いとうみくの高学年向き児童書。

図書館の本棚から取るのにかなり躊躇した作品。笑

これまで巨悪の根源的に扱ってきた嫌悪する題材なので。

自分の娘が6年生の時に、実際に学級で取り組んで、

とても辛い時期を過ごしたのでなおさらです。

ただ、この作品中の30人31脚は、

「自己主導」「協同」「探究」になっているので少しだけ救いはありました。

先生も学校も一切関わりをもちません。

でも非常に残念な担任の先生が出てくる…。

娘の場合は、この作品の先生とは反対に、

超コントロール型の熱血(自分に酔うタイプ)だったので、

苦しんだ生徒は娘以外にも多かったと思います。

 

さて本作。

いかに「自己主導」「協同」「探究」とはいえ、

競技上「根性もの」にならざるおえず、

苦しい女の子が出てきます。

その子に最初焦点が当たっているのだけど…

まあなんとなく釈然としないまま(私なりにね)話は進み、

最後は大団円を迎えるというサクセスストーリーです。

でもやっぱり、いとうみくさんはうまいのだと思います。

私自身がこの競技に関してフィルターがあるのが問題なのであって、

普通に普通の人が読んだらおもしろいと思います。

 

Two Trains〜とぅーとれいんず〜

 

Two Trains―とぅーとれいんず (学研の新・創作)

Two Trains―とぅーとれいんず (学研の新・創作)

 

 軽井沢の図書館には魚住直子さんの本が3冊しかなかったので、

狭山市の図書館に行って物色してきました。

この本は再読です。

以前読んでいたく感動したけど、

なんか内容忘れている感じがしたのでもう一度借りてみました。

やっぱいい(^ ^)

全5話からなる短編集です。

読みやすさのレベルは中学年ですが、

内容的には(理解したり語ったりは)高学年です。

主人公は全編とも高学年女子ですし。

高学年女子特有の揺れる気持ちや、

微妙な対人関係性の機微をとてもリアルに表現しています。

それが秀逸です。

4話、5話あたりで涙腺が緩むことでしょう。

ブッククラブの初期の練習に、

全5編から選んでもらうのもいいかなと思いました。

男子はちょっと「は?」となるかもしれませんが。笑。

 

天使のにもつ

 

天使のにもつ (単行本図書)

天使のにもつ (単行本図書)

 

 主人公は中学2年生の男の子。

かなりいいかげんな能天気な子。

5日間の職業体験で、ラクそうだからという理由だけで、

「エンジェル保育園」を選択してしまった…

悪戦苦闘の5日間の中で、

保育の現場の難しさや厳しさ、でも、豊かさあたたかさも感じていく…

という感動ストーリーが想起されますが、

そんなに深掘りせず、

中学2年生の男の子の理解程度で物語が進んでいきます。

メインストーリーは、ネグレクトの4歳の男の子との心の通い合いなんですが、

その子自身の思い、その子のお母さんの思いはまったく書かれていません。

2人を取り巻く環境についても一切詳しく触れていません。

保育園の保育士さんも、その話題に主人公が食いつくと、

「まあ、いいから」的に流してしまいます。

主人公も「カンケーねーし」と深追いしません。

「浅い」といえばそうなんですが、

最近の児童文学作家やYA作家の作品って、(ファンタジー作品を抜きにして)

このいい意味での「リアルさ」が読者の共感を呼んでいるような気がします。

主人公が劇的に(環境や年齢や常識を度外視して)状況を理解して、

劇的に行動を起こして、

劇的な展開が起こり、

劇的な結末を迎える、

的な、そんなものより、

主人公が身の丈(最近問題になった言葉。笑)程度の理解をして、

身の丈程度の行動を起こして、

身の丈程度の展開が起こり、

身の丈程度の結末を迎える、

的なお話、こういう話の方が、リアルで共感を呼んでいるような気がします。

 

「オレはなんにもしてやれない。なにかしてやれるほど、大人じゃない。なにが正しくて、なにをすることがこいつのためになるのかもわからない。守ってやる力なんてない。だいたいオレはアホだし。でも、いまこの瞬間にしてやれることだったらわかる。いまできることは、笑って、しおん君が握ってきた小さな手を、しっかり握り返す。それだけだ。」

 

そう、それだけ。(^ ^)

 

糸子の体重計

 

糸子の体重計 (単行本図書)

糸子の体重計 (単行本図書)

 

 いとうみくさんのデビュー作です。

この本で、第46回日本児童文学者協会新人賞を受賞しました。

この物語はとても心に響ました。

受賞したのもわかる。

 

全5章からなり、同じストーリーを、流れに沿って、

主要登場人物5人の視点で繋いでいきます。

主要登場人物が、糸子、町田さん、高峯さん、坂巻さん、滝島くんなんですが、

この登場人物は、物語によくあるアーキタイプで、

一念発起して成長するけど基本能天気、天真爛漫な主役、

主役を毛嫌いするクールなライバル(でも実はいいやつ)、

ヘタレなんだけど、主役に感化されてめっちゃ成長する友達、

ライバルの取り巻きの金魚のフンの敵役、

ユニークなムードメイカーだけどけっこうキーな役のやるときはやる男の子、

なんだけど、2章の町田さんを読んでいるところから、

4章の坂巻さんのところが気になってしょうがない(笑)

だって、ふつう、金魚のフンには焦点当たらないもの。

みんな愛すべき子どもたち。

完璧にハッピーエンドで終わらずに、

全ての章でそれを予感させて章を締めくくる。

そして、5章の滝島くんのところで、衝撃の事実がわかるんだけど、

ほんと、この作家さんはうまいなぁ・・・。

登場人物はみんな小学5年生なんだけど、

ブッククラブで語るには、

内容的には中学生なんじゃないだろうか。

町田良子ちゃんにはみんな惚れると思います(^ ^)

超オススメです。

ごきげんなすてご

 

ごきげんなすてご (BOOKS FOR CHILDREN)

ごきげんなすてご (BOOKS FOR CHILDREN)

 

 いとうひろしさんのおはなし。

いとうみくさんのこのはなしと同じようにおねえちゃんがすねるはなし。笑

https://kaisaki37.hatenadiary.org/entry/2019/11/27/225359

妹でかいじゅう、ではなくて、弟でおさる。

鉄板のようなストーリーだけど、

出てくるペットのいきものたちがおもしろい。

お父さんとお母さんのかかわりはもっとおもしろい。

「絵本ナビ」に、いとうひろしさんの作者コメントが載っていますので、

それを読むとこの作品に込められた意味がわかります。

https://www.ehonnavi.net/ehon/5392/%E3%81%94%E3%81%8D%E3%81%92%E3%82%93%E3%81%AA%E3%81%99%E3%81%A6%E3%81%94/

 低学年向けだけど、けっこうなページ数があります。

読み切ったら自信がつくと思います。

ぼうけんはバスにのって

 

ぼうけんは バスにのって

ぼうけんは バスにのって

 

 いとうみく作。

主人公は小学2年生の男の子。

低学年向き。

以上。

まあ、そういうもんもある(^ ^)