この世でいちばん大事な「カネ」の話

この世でいちばん大事な「カネ」の話 (よりみちパン!セ)

この世でいちばん大事な「カネ」の話 (よりみちパン!セ)



ブック・オフじゃなくて、久々にちゃんとした本屋で買った。
12歳の文学賞の一昨年度の大賞受賞者の本が出版されるというので買いにいったけど置いていなかった。
しかたないからぶらっと棚をめぐってみると…



見つけました、この本。
私の大好きなサイバラの本。
マンガじゃなくて文章です。
おもしろくって一気に読んでしまいました。



サイバラの生い立ちから今までを、
「カネ」でまつわる話で書き上げた、
いわゆる自叙伝のような体裁です。
「カネ」に関する哲学書のようでもあります。
しかし…
よくよく読んでみると、「カネ」だけの話じゃなくて、
生き方論であったり、人生論であったり、
それがまたサイバラの哲学でありましょう。
文句なしにおもしろい!



サイバラは私と同い年。
生まれた時代が同じ。
あの頃の日本の田舎町は確かにそうだった。
そんなに昔の話じゃないのに、
よくよく思い出してみるとかなり理不尽な時代だった。



後段のアジアの国々の話は子供に読ませたい。



これから大人になる、たぶんいろいろと道草したり、
迷い彷徨うであろう子供たちに読ませたい1冊。
そして、今自分が不幸だと思っている子供たちにこそ読ませたい1冊。