出版

今週火曜日、今年度第1回目の出版ができました。

タイトルは持ち上がりなのでそのまま「もぐらのさんぽ」
通し番号もそのまま。なので第11集になります。
巻頭言はこんな感じ。




「もぐらのさんぽ」 第十一集発刊に寄せて 
          

『もぐらのさんぽ』第十一集が出版されました。2009年度、六年生最初の出版ということになります。題名の「もぐらのさんぽ」ですが、クラス替えもなく、メンバーも先生もこのままなので、継続して使います。ですので、号数も継続して十一集ということになります。「作家の時間」は六年生になっても、変わらず週二時間行っていきます。年間約七十五時間、みっちりと「書くこと」についてみんなで学んでいきます。目的をもう一度確認しておきましょう。「作家の時間」の目的は、
「良き書き手、すぐれた書き手になること」
です。決して「良い作品」を残すことではありません。だから先生の赤ペンも、「やり直し!」の声もありません。先生は、みんなと作品について語り合える存在でありたいと思います。でも、「ミニ・レッスン」ではちゃんと大事な事は教えます。そして、教えてくれるのは先生だけではないのはみんな知ってるよね。そう、みんなのクラスメイトです。アドバイスして教えてくれるだけでなく、ほめてくれたり、はげましてくれたり、勇気づけてくれたり…とっても大事な学びの仲間になります。みんなで良き書き手になるために、学び合っていこうね。
保護者の方へ
 今年度も、「作家の時間」を継続して、国語科のカリキュラムの中に取り入れていきます。「作家の時間」は、「書くこと」だけでなく、「読むこと」「聞くこと・話すこと」の領域まで含まれる、総合的な学習です。教科書は使いませんが、学習指導要領の項目よりはるかに多くのことを押さえることができます。教科書にのっている教材の作文は、日本のどこかの小学生の作文です。その作文を使うより、自分のクラスメイトの作文から学んだ方がはるかに効果的であるのは明白です。本年度も、「作家の時間」に、よろしくご協力のほどお願いいたします。ファンレターもお待ちしています。



巻頭言は毎回の出版の必ず最初に載せています。
保護者の方の理解をもらうということが大切だし、
子どもたちにとってみれば一人でも多くの読者がいたほういいのです。
この読者層をいかにして増やすかというのが教師の役割です。
ようするに編集者であり出版社でありマネージメントする人です。





ちなみに一年前、「作家の時間」をはじめて導入した第1集の巻頭言はこちら。




「もぐらのさんぽ」 第一集発刊(はっかん)に寄(よ)せて         

四月からはじまった「作家の時間」、みなさん楽しく書いていますか? 「作家の時間」の大きな特ちょうは、

①書きたいことを書きたいように書く。
②友だちと読み合い、教え合いができる。
③たくさんの読者がいる。
④本物の作家のようにして作品を仕上げる。

です。「書くこと」という学習は、「聞くこと」や「読むこと」や「話すこと」と同じ学習だと先生は思っています。「聞くこと」「読むこと」「話すこと」の学習は、たぶんひとりではやっていないはずです。クラスのみんなと交流しながら活動していく中で、おたがいに高め合っていったと思います。人間、話せるようになるためには、かならず「相手」がいたはずです。聞けるようになるためにも、読めるようになるたねにも・・・。書けるようになるためにもぜったい「相手」がいたほうがいいはずなんです。書くときにいっしょになって考えてくれる人、アドバイスをくれる人、書いた作品を読んでくれる人、ほめてくれる人・・・いろんな人とかかわりあって、いい作品が生まれるし、いい作品を仕上げる「コツ」がわかってきます。
さて、みなさんが、四月から取り組んできた「作家の時間」の「本」が、ここに完成しました。なかなか清書まで行き着かなくて、全員がしめ切りにはまにあわなかったけど、自分のペースで書いていけるところも「作家の時間」のいいところです。最初のうちは、「書くって、こんなに楽しいんだ!」って思っていたかもしれないけど、ひとつの作品に仕上げるためには、やっぱりそれなりの努力が必要なんだね。ひとつの作品が生まれるまでには、いろんな道すじをへてきます。できあがった作品はその人にとっては宝物のようなものです。その宝物をみなさんはしっかり受けとめて、読んでみてくださいね。そこからまた学ぶこともあると思います。その人をあらためて知ることにもなります。その作品を、その作者を愛してあげてください。

  保護者の方へ

5月から国語の「書くこと」の領域のカリキュラムを少しいじって(でも、学習指導要領の「書くこと」の項目はすべて網羅しています。そして、このプログラムには、「読むこと」「聞くこと・話すこと」「言語事項」の領域まで網羅しています)、「作家の時間」として学習をすすめてきました。そもそもは「ライティング・ワークショップ」という、欧米の教育現場で行われているライティングの学習プログラムです。日本のこれまでのライティング(日本式に言うと「作文」かな)の授業とは、かなり違ったアプローチで、子どもたちの「書くこと」のスキルと意欲を伸ばすプログラムになっています。この手法は必ずや子どもたちに歓迎されるだろうという確信があります。実際、これまでの作文の授業方法は、子どもたちに歓迎されていなかったのは確かですし、逆に「作文嫌い」をつくっていた部分が多々あるかと思います。やっている自分が、この授業おもしろくないという思いでやっていましたから・・・。  
これから一年間、子どもたちが少しでも「作文って楽しい!」「もっと書きたい!」と思ってくれるようにがんばっていきたいと思います。「作家の時間」へのご理解、よろしくお願いします。




こんな感じです。




出版後すぐにみんなで読み合い、ファンレターを書きました。
おうちに持って帰って、おうちの人にもファンレターを書いてもらいます。


左が保護者から、右が子供たちのファンレター。



このファンレターが、子どもたちの次への意欲をかきたてるのです。



ゴリもみっちゃんも出版したんだよね〜
お互いの作品集を見合う(教師も子供も)方法ってなんかないかなぁ…
ほかにもたくさん作家の時間を実践されている方がいて、
そこの子供たちと学校、地域を越えてなんとかファンレターの交換なんかできたら素敵だなぁ〜って思います。
ikutosuさんなんかと校種を超えて交流するのもおもしろそう〜!