リーダーシップについて考える①

この2週間で、子供たちとリーダーシップについていろいろと考えてみました。
道徳、行事、学級活動と、枠はバラバラですが、
追いかけるところは一緒です。



まずは道徳の時間。
振り返りジャーナルに、私からの3つの質問に答えてもらいました。


①リーダーシップがある人ってどんな人?
②うちのクラスのリーダーは?
③あなたの中にあるリーダーシップは?




の3点です。
まず①を列挙してみましょう。
いまどきの子供たちがどういうリーダー像をもっているかよくわかります。



・みんなをまとめられる人 15人
・命令してくる人 3人
・積極的な人 3人
・責任感のある人 3人
・大勢で何かをするときにみんなをまとめたり、積極的にいろいろなことをしてくれる人
・みんなに平等で気を使ってくれる人
・しっかりしている人 2人
・みんなのことを考えられる人 2人
・みんなの意見を聞ける人 2人
・やさしい人 2人
・自分が一番えらいと思っている人 (以下1人)
・みんなよりえらい人 
・みんなのことを知っていてみんなをまとめられる人
・みんなの話を聞いてくれる人
・えばる人
・みんなを弟子みたいに使う
・みんなを司る人
・平等になるような考え方をする人
・なんでもできる人
・人の前に立てる人
・社長の子供、孫
・みんなを笑顔にしてくれる人
・礼儀正しい人
・権力をもっている人
・前向きな人
・人を引っぱっていくことができる人
・だれとでも話せる人
・はずかしがらないで自分からできる人
・話が上手い人
・何か助けてくれる人
・気づかってくれる人
・自分の意見をよく言う人
・自己中心じゃない人
・みんながわからないときに積極的に「あそこだよ!」とかいえる人。でも、みんなに「あれやって!」とか押し付けないで、ちゃんとみんなのことも思っているしっかりした人
・みんなをかげから(目立とうとせずに)支えたりしてあげられる人
・一歩下がってみんなを見守れる人
・引っぱるんじゃなくて、いっしょにその人に合わせて進んでいける人
・いばらないけど大事なときにはやってくれる人



以上、こんな感じです。
あれ〜?あんまりいいイメージじゃないなぁ…って感じのもありますが、
率直な子供たちの実感なのですよ。


ぐいっと引っぱる人とか、人前で自分の意見を堂々と言えるとか、
強力なリーダシップを持っている人をリーダーだと思っている反面、
いや、それじゃ人はついていかない、
そういうのは本当のリーダーシップではないと感じている子もいるわけです。



②の質問もおもしろい結果が出ましたが、
ここでは公表できないので割愛。


③は悪い意味で予想通りというか、
やっぱりというか、
ほとんどの子が、自分にはリーダーシップがないと思っていました。
なので、
最後に、列挙されたリーダーシップの中から、
自分にありそうなものを選んでもらってジャーナルに記入しました。



最後に私のほうからも少し話をしました。
「リーダー」って言葉をどうとらえるかとか、
先生の考えるリーダー像とかです。
これはあまり言い過ぎると「解答」になってしまうので、
「全員がいごこちがいいと思える雰囲気をつくれる人がリーダー」
「リーダーはチームに一人じゃない」
という話をして終了です。


そして、次は実践だよ!と課題設定です。


学級通信を載せます。
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 もぐらのさんぽ NO‘67
六年三組学級通信 H21,9,11


リーダーシップについて考える
 

 前回の道徳の時間に、リーダーシップについて考える時間をとりました。みんなが考えるリーダーシップって、どういうものだろうととても興味がありました。みんなが考えるリーダーシップのある人ってどんな人なんだろうと第一の質問です。



積極的な人、グループをまとまられる人、平等になるような考え方ができる人、みんなをつかさどる人、なんでもできる人、しっかりしている人、かげで支えている人、命令を出す人、責任感をもっている人、みんなの話を聞いてくれる人、みんなを笑顔にしてくれる人、礼儀正しい人、自分が一番えらいと思っている人、だれとでも話せる人、一歩下がってみんなを見守れる人、みんなと同じスピードで進んでいける人、やさしい人、いばらないんだけど大事な時にはやってくれる人、自分の意見をよく言う人、みんなよりエライ人、社長の子ども・孫、権力をもっている人、前向きな人

(注:上記の列挙と違うのは、これは口頭での発表だからです。上記の列挙はジャーナルから直接私が抜き出したもの)


 これが、みんなそれぞれが考えるリーダーシップ像です。リーダーって何?って話をしましたが、今までは「みんなを引っ張っていく」というイメージが強かったと思います。リードする人ですからね。でも、最近は、このリーダーって言葉には、チームをうまくまとめられる人とか、一人一人の力を最大限に引き出す人とかという意味合いで使われることが多くなりました。最近の社会の風潮をよく表していると思います。みんながあげたリーダーの中には、「こんな人にはついていきたくない」「こんな考え方では人がまとまらない」「こんな人ではみんなが意見を言うことさえできない」というリーダーがいませんか? あなたの理想とするリーダーをもっと思い描いて下さい。そして、その理想にあなた自身が近付けるように努力してみましょう。
 

 さて、ここにあるのはノートの上に書いた「あなたの考える」リーダーシップです。ようするに「理想のリーダーシップ」です。次の質問は、「あなたのリーダーシップは何がありますか?」でした。自分の中にあるリーダーシップを見つけることは、とても大事なことです。リーダーシップにはいろんな形があります。みんなをまとめ、一人一人の力を引き出すのにはいろいろな方法があります。あなたにあった、あなた自身のリーダーシップにみがきをかけましょう。自分のできない部分をなんとかできるようにするよりかは、今あなたができること、もっているものを生かしたほうがいいと思います。自分の「強み」を生かすことのほうが、これからの人生で必ず役に立ちます。


 さて、今度は、実践編です。きのう、なかよし班交流会がありました。6年生なのだから、人前に立ってみんなをリードしなければいけません。これからはのがれられません。どうでしたか? 自分の理想のリーダーに近づくことができましたか? そして、自分の強みを生かしたリーダーシップを発揮することができましたか? 今みんなの振り返りジャーナルを読んでいるところです。その紹介は次の号でしたいと思います。



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ということで、次回は実践編です。