学年PA

金曜日は、道徳地区公開講座でした。
石原さんがはじめたこの…というのはもう言わないでおきます。



今年は、学年合同で行うことにしました。
トラストのアクティビティを使って道徳です。
項目は一応、3−(2)信頼友情、男女の協力です。
全部で84人。参観者は10人くらい(ちょっとさびしい)
では、アクティビティリストです。



1 ブリーフィング
スケッチブックを使ってブリーフィング
(前説みたいなもの:フレームを示す)
今日の授業の流れと仕組みについて話す。
道徳の授業であること。でもふだんの道徳とは全く違うこと。
先生が何かを教えてくれる授業ではないこと。
自分たちが体験した中から何かを気付き、何かを見つけていくということ。
学年合同でやるということ。いろんな人がいるということ。




2 目的について話す。
今日の目的は、「信頼するってことについて考える」
ここにいるメンバーのことについて話しました。
「自分はこの人だったらって信頼できる人がいる?」
「自分は誰かに信頼されていると思う?」
「ここのメンバーはみんなお互いに信頼し合っている?」
(「たぶん無理だよね」)
「なので、今日は、人を信頼するってどういうこと?」とか、
「人と信頼関係を結ぶには何が必要なんだろう?」ということを考えてもらいます。



3 約束事について話す。
全体に示す約束事。
ファシリテーターからのフルバリュー・コントラクト。
・参加する。
(その場にいること。アクティビティ自体に参加する、しないは自分でせんたくできる。でもこの場からいなくなることはしない。参加の方法を自分で考えてください。)
・安全にやる。
(心も身体も。どちらも傷つくことはやらないで。痛かったら「いてーっ!」ってがまんしないで言うこと。今日はとっても身体を使うことが多いです、ちょっと危ないことになることもあるかもしれません。だからこれは一番注意して)
・一生懸命やる。
(今持っている自分の力は全部出し切ってください。出し惜しみしないで。)
・正直にやる。
(ずるしない。公正、公平にやる。ずるしてやっても達成感は得られないよ。)
・楽しくやる。
(人は楽しいときに一番学ぶんだって。だから楽しくやろう。でも、自分一人が楽しくなることばかり考えないで。みんなが楽しくなる方法を考えよう。)
・まわりに気づかう。
(以上の5つのことを、まわりに気づかいながらやってみよう。自分のことも含めて、メンバー全員の様子を見て行動しよう。気づかう必要があると思ったら積極的に動いてあげよう)



4 アイスブレーキング
「頭星人・肩星人・お尻星人」をやりました。
最初はクラス別に役割り分担。
でも最終的にはクラスなんか関係なくなる。
そういう効果をねらってやってみました。
最終的には全員がおんなじ星人になります。
全員が勝つ、win−winのアクティビティです。



5 準備体操
次のアクティビティに使う部位をストレッチ。



6 スタンド・アップ
2人組から。
足がお互いにくっついていること。手をつなぐこと。同時に立ち上がること。
この3つの条件を満たしていればOK。
2人組から4人組にうつるときに男女のチームになるように指示。
4人組から8人組になるときに3クラスが混ざるように指示。
要するに、よく知らない人がチームにいる状況をつくることにしました。
でもよく知らないとはいっても6年間一緒だし、
この1年間は、プログラムデザインにそって、学年ごちゃまぜのかなりハイリスクな活動をしてきているので、
このアクティビティをやっても大丈夫だろうとふみました。
そしてなにより仲がいい。
今までこんなに仲のいい学年はみたことありません。
クラスの壁がない。こだわりがない。
でも、1人1人がそこまで親密ではないという面白い状態です。
トラストの要素が入ったアクティビティは、ここら辺の見極めが難しく、
下手をすると思いっきりトーンダウンし、ネガティブな感情がチームを支配してしまいます。
トラストのアクティビティで信頼関係をつくるのではなく、
信頼関係がなければできないと思った方がいいです。
ある程度の関係性ができあがったチームだと、
信頼関係の必要性や大切さに気付いたり、
自分たちに足りないものはなんだろうかと気付いたりすることができます。
うちの学年はそういう段階にあると思ってこのような活動を組んでみました。




最終的には16人くらいのチームが5チームできました。
結果から言うと5チーム中2チームが達成しました。
が、それはそれ。
どのチームも最後まであきらめず、一生懸命課題達成に向け話し合い、協力し、ベストをつくしました。
そのプロセスはどのチームもとても素晴らしいものでした。
達成したチームも、最初はちょっとおちゃらけましたが、
残りのチームに応援したり、アドバイスしたり「参加」の方法を考えていました。



5時間目だけの予定だったのですが、
この段階で6時間目の半ばまできてしまいました。
実はもう一つ、「ヒューマン・チェア」もやる予定だったのですが…



7 振り返り
まずは1人でシートに記入する形で振り返りです。
体育館の中に1人になれる場所を見つけて今日の活動を思い出し振り返ります。
シートには2点の設問を書いておきました。
「人を信頼するのってむずかしい?」と、
「人と信頼関係を結ぶためには、何が必要なんだろう?」
という2つです。



ソロで振り返った後は、4人組のときのチームに戻り、
その4人でシートに書いたことをもとにしておしゃべり振り返りです。




これにて終了。
まとめはしません。
道徳だとここで「教師の説話」がくるわけです。
この「型」ってけっこう道徳の研究やっている人には、
ちゃんとやらないかん!って言われるんですよね。
前に、協議会かなんかで怒られた経験があります。
あと、こういう体験活動を入れた授業は道徳ではないとまで言われたこともあります。
そうなんでしょうか?
私は道徳(人がよく生きるために必要なことを学ぶ)って、
逆に体験の中からしか学べないと思っています。



では、授業で使った子供たちの振り返りシートです。
前文が「人を信頼するってむずかしい?」の部分で、
後段が「人と信頼関係を結ぶためには何が必要なんだろう?」です。

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むずかしいと思ってたけど、やってみるとむずかしくなかった。普通に自分をまかせてたなぁーって思った。自然に人を信頼していたと思う。
1組や2組の人たちとやった時に、あんまり話していないから、信頼できるかなぁーと心配だったけど、自然に笑顔で話しかけたら、あっちも笑顔で積極的に話しかけてくれた。だから、あまり話さなかったり、知らない人でも、積極的にコミュニケーションすればいいと思う。



仲のいい子とかだと平気。知らない人とはむずかしい。
知らない人とかでもためらわない。失敗しても責めない。責めると自信なくなって「やれない」ってなっちゃう。だから心配してもポジティブに!!



むずかしい。
ちゃんと相手を信頼して、何かミスをしてしまったりしていたらちゃんと声をかけるのが重要。でもちゃんと、ダメなときは対立をする。



むずかしいと思う。
話し合い。



むずかしい。いやなことをしたら今までの間にきれつが入って、やられた方は覚えてるからなかなか信頼はむずかしい。
やさしいこととか、自分がやられて(いい事)うれしい!!と思った事を相手にやる。



むずかしくない。
話したりして友達になる。いっしょにいる。



女子同士だとすぐに手をつなげるけど、信頼していないっていうわけじゃないけど、男子だと少しだけためらってしまう。そこが難しいと思う。
たくさんおしゃべりをすること。(コミュニケーションをとること)。遊んだりとか近くにいたりすること。意見をかわすこと。積極性。個性を出すこと。



むずかしいけどいつのまにかできてるから、かんたんでむずかしいと思う。自然にやればかんたんだけど、ムリにやろうとするとできなくなる。
声をかけ合ったり、できるよとかはげましてあげたりする。あと、できないと思ったらできないから、みんなでやればできると思ったらできるし、信頼も生まれてくると思う。



むずかしい。今のはできたけど(信頼して)、でも、他のたおれるのとかは、すごい相手を信頼してないとできない。勇気がいる。
信じないと(相手を)いけないと思う。相手に体をまかせても大丈夫って思わないと成功しないと思う。でも、信じるのは時間がかかると思う。相手を信じないと、こわくて体を預けられないと思う。仲の良い人達は信頼できる。



そんなにむずかしいとは今日は思わなかった。(でも手をつなぐことにはちょっと抵抗が…)逆に信頼される人になる方がむずかしいかな。
本音で話し合える。対立を恐れずに、自分の思っていることを話してくれる人は信頼できるかも。あとはやっぱり仲が良い子は信頼できるなぁ。たとえ、本音で話してくれても、仲があんまり良くなかったりしたら、信じられないと思うし、親友は信じられるし。みんなが仲良しだったら、みんなが信頼しあえると思います。あと、個性的に、自分らしく接する。自分が信頼すれば、相手も信頼してくれる。



むずかしい!!
友情。信じる心。



自分が知っている人とだったから、むずかしくなかった。
何もかも積極的に自分(相手)からやってくれた方が、何かやりやすいし、信頼しやすいと思う。あと、自分からやると、この人とならだいじょうぶと思う気持ちが増えるから・・・(相手が)



むずかしい。
間にあるかべをぶっこわす。とりあえず相手を信じてみる。相手と話し合ってみる。(話しかけてみる)



むずかしいといえばむずかしいけど、かんたんといえばかんたん。(でもふつうよりむずかしいかも)
みんなを気づかう。いやな言葉を使わない。みんなにやさしくする。



むずかしい。
本当に信頼するための気持ち。支え、協力、努力で信頼が生まれる。仲を深める。人を気づかい否定しない。自分も信じる。



むずかしい。
やっぱり人に信じてもらえることなどを(たとえば友達が何かやってと言ったらやること)積極的にやる。



むずかしい。
心をあずける。



あまり話したりしてない(接したことのない人)人には、なかなかすぐに信頼したりできない。
人の考えたこと(提案)を否定しない。



とてもむずかしい。
いろいろと交流して、仲を深める。



友だちや仲いい人やよくしゃべったりする人なら信頼できる。
自分も信じる。



女子同士だったら信頼できるけど、男子は信頼できないこともある。
人を気づかい、声をかけたりする。人を否定せずにやる。無視とかしない。話に反応する。


知っている人だからむずかしくない。
自分の性格を出していれば、自然に信頼できて深まっていくと思う。



少しむずかしい。
はずかしがったりしないで、積極的に行動をする。案や直さなければいけない事はたくさん言う。自分のことだけを考えずに、他人の事もちゃんと考える。いやがらない。うそをつかないで、いけない事ははっきりと言う。何か出来たらほめる。


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ゴリとこの間飲んでいて、
おれらの違いは、アプローチの違いだよと言われた。
ゴリの合唱祭の終わった後のブログを見て、
そして、今日の自分の書き込みを見て、
二つを比べると、どちらに比重をおいているかよく分かった。
グループアプローチと、パーソナルアプローチ。
自分では意識していないのだけど、そうなっているんだろうな。