参観記

土曜学校公開が終わりました。
保護者以外に四人の方が参観に来てくれました。
フィードバックもありがとうございました。
メールでフィードバックしてくれた、けんじの文章を紹介します。
あ、ちなみに時間割は、
一時間目、算数「場合の数」
二時間目、作家の時間、ミニレッスンは「随筆」
三時間目、道徳「対立がひどくなるとき、しずまるとき」
です。


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KAIへ

今日はありがとうございました。参観したFBをします。


1時間目 算数
 開始10分後位に教室に入った時に一番最初に驚いたのは、声のトーンがとてもしっとりと穏やかなこと。そのトーンから各自のペースで学べていることが良くわかりました。でも、それよりも驚いたのは、たまに個人や一カ所がガヤッとなっても、まわりがその声に引っ張られずに穏やかなトーンで学び続けている姿。自分の学びに没頭していていたり、自分の課題に対してしっかりと向き合える個人の成長と、どんな時も自分を受け入れてくれるという安心感があるからだね。
 そして、学び合いが色々な所で交わっていることもとても良かった。



2時間目 作家
 とにかく1時間で出来上がった作品のパフォーマンスに驚いた。目線の移り変わりや、書き出し、感情の表現の仕方、構成の仕方、特に友達とカンファランスをしている姿はあまり見受けられなかったけど、あそこまでの文章を1人で書き上げてしまうのは、今までの作家の時間の積み重ねであり、読書家で読み方を練習していること積み重ねだと改めて実感。
 先週のゴリとせいこさんの講座で、インストラクションの中で、相手の気持ちを「代弁」することや「わかる」ということでエンパワメントされるということを学んだんだけど、KAIも同じようインストラクションしているんだね。ゴリは物語のようにインストラクションするけど、KAIは対話の中でインストラクションしているイメージ。そのインストラクションの中で随筆のハードルがどんどん子どもたちの中で下がって、「書けるかな?」➡「書けそう?」➡「書いてみよう」になっていったんだと、子どもたちが書き始めてから気付いた。
 そうそう、KAIはよく「子どもたちのそばにいるな、俺は。」って言うでしょ。作家の時間の時が始まって最初に座ってカンファランスした男の子はあまり書けない子なのかな?今日一番長い間座っていたと思うんだけど、アドバイスして、いなくなるわけでもなく、それ以上言う訳でもなく、だまってそばにいてあげたKAIを見て、なるほどと思いました。強制されるわけでもなく、ほっとかれるわけでもなく、ただそばにいるっていいよねって思った。



3時間目 道徳
 PAベースのクラスだからこそ、意味のある授業だよね。他のクラスでやったら、ただの道徳。KAIのクラスのように、いくつもの対立をwin-winになるように対話の中で試行錯誤しながら解決したからこそ、実感値として感じる部分が他のクラスよりも比にならないくらいあるだろうね。だからこそ、子どもたちから出てくる言葉が「ただの言葉」じゃなくて「言葉の中に自分たちのストーリーがある言葉」として出ている。そして、それを嫌な思い出じゃなく、自分たちにとって必要だったと思えているだろうね。
 ロールプレイまで見てみたかったけど、ロールプレイをしなくてもあの子どもたちなら自分たちの生活に繋げていくんだろうな〜と思います。
 

 KAIのクラスに流れているのは、対話と読みと書き、そしてPAなのだということが、1年半前にみた時よりも、強く感じる一日でした。それが教科や教科外ではなく、すべてをぶち抜く形であるものだから、どの教科をやっても成果としてひょこひょこと顔を出していたのは見ていて爽快感がありました。子どもたちもきっと楽だし、安心だし、自分の学びの伸びが実感できるし、次々とマインドマップのようにつながっていくだろうね。そうだよ、マインドマップで例えると、セントラルイメージが普通は、社会、国語、算数と教科でわかれていたり、教科と学級経営でわかれているけど、KAIはセントラルイメージが対話・読み・書き・PAでそこから全てが伸びているイメージだね。そこをKAIが「ほらほら、こことここがつながっているでしょ」って言うんじゃなくて、子どもたちが気づくのを待っているから子どもたちのものになっていくんだろうね。
 今まで見て来たどのクラスよりも、そのクラスで大切にしているもの(先生がじゃなく、クラス全員が)見える一日でした。

いつも快く授業を見せてくれてありがとう。


けんじ


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以上です。
過大な評価、ありがとうございます。



これにて本年度の学校公開は終了です。
また、来年度も遊びに来てくださいね。