土曜授業公開参観記②

二人目はあきらさんです。
私が見えていないところを見ていてくれているのでとてもいいフィードバックになります。
これが、参観してもらえることの一番のメリットです。
ありがとうございました。


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KAIさん、昨日は参観させてくださり、ありがとうございました。
感想を送ります。

1時間目の専科の時間から戻ってきた子どもたちは、おしゃべりしながらも、ほとんどの子が自分の席についていました。
すると、KAIさんはおもむろに、学級通信を配り子どもたちはみんな、通信を読んでいました。(多分授業は始まっていた)
KAIさんと子どもたちは、授業参観なのに今後の予定をおしゃべりしていて、、まあ自然体でした。



その後、作家の時間が始まり、テーマはエッセイで、前時に班でWBMで構成を作ったので、実際に書き出しました。
少しだけ書く時間があって、グループカンファランスに入りました。
「お互いが編集者。フィードバックはOK。フィードアタックはダメ。みんなで作品を高め合おう。」とKAIさんは言っていました。
グループカンファランスの間、KAIさんの主な役割は、時間の管理で、ストップウォッチを片手に、時々グループに入って、読んだり感想を言ったりするくらいでした。
一部、ふざけいる子もいましたが、KAIさんはそれに目もくれず、その子たちもまたカンファランスに戻っていきました。


その時間の後半は、授業参観なのに(だから?)不審者対応避難訓練があり、体育館へ避難しました。
隣のクラスが不審者の侵入口だったので、子どもたちの中には、「誰が不審者だ?」とふざけている子もいましたが、KAIさんはスルーで、でも、ちゃんと避難していました。



業間休みは、各自が勝手に、トランプをしたり、女子がダンスをしていたりしました。
黒板の上の大型モニターに韓国のアイドルグループ(?)のダンスの映像が映し出され、女子7人くらいがそれを見ながら、真剣に踊っていました。
大型モニターがあるのがうらやましいのと、子どもたちが本当に自由だなと思いました。
ちなみに、サークルベンチの上を上履きのまま平気で乗っている子が結構いました。



3時間目は、PAで、これもおもむろに始まりました。
KAIさんが1人の子どもをつかまえて、2人組で肘をたたくアクティビティーのモデルを示して、「はいやるよ」という感じでいきなりスタートしました。
当然聞いていない子もいるのですが、周りから聞いてすぐに始めました。
次々と5個くらい似た体を動かすアクティビティーをして、しかも「はい、次のペア」と次々とペアも変えていきました。
男女で組むことは少しだけありました。
KAIさんは時々子どもとやっていて、男女で組んでしまって、でも恥ずかしいのかうまくできないペアに目くじら立てることもなく、スルーしていました。



この日のメインは、トラスト=信頼のアクティビティーで、ひもを使った人間知恵の輪と手をつなぐ人間知恵の輪でした。
8人ずつの4グループを作って男女混ざって始まりました。
ウォーミングアップでは男女の交流は少なかったのに、このグループになったら、ちゃんと協力してやっていました。
体が密着するアクティビティーですが、6年生でも全く問題なくやっていました。
グループによっては、リーダー格の子が仕切っている場面もありましたが、途中からはおとなし目の子も意見を言って参加していました。



振り返りは、しるらないカードで、今の自分の気持ちを表すカードを1枚選び、3人組で話し、そのあともう1回人を変えて3人組で話しました。
私自身も、この振り返りは苦手なのですが、数人の子どもも選ぶのが難しいようでした。
その後、サークルになって、全体の場で言いたいことやなぜそのカードを選んだのか気になる子に質問をする時間をとりました。



2,3時間目で感じたことは、KAIさんも子どもたちも自然体で、授業の初めの礼もなく、一見話を聞いてなさそうだけど、ちゃんと進んでいて、クラスとしての凝集性みたいなものはあまり感じないけど、まとまるときはまとまる、ということでした。
KAIさんが唯一少しだけムカッときた場面は、しるらないカードを床にまくときに、カードをべしべし叩いて折り曲げそうになった子がいた時だけでした。
後は終始、穏やかに自然にやっていました。



4時間目は社会で、これもおもむろにKAIさんが、プリントを配り始めて始まりました。
何も言わなくても子どもたちはプリントを読み始めました。
テーマは、戦時中の暮らしで、保護者(参観者)と子どもたちがグループでそのテーマについておしゃべりする、というものでした。
戦争未体験者同士が戦争について話す(語り継ぐ)ということで、大人にも子どもにも結構ハードルの高い活動でした。
私もグループに入ったのですが、なかなかしゃべるのが難しかったです。
できる限りはしゃべってみました。
子どもの中に、「資源を国連みたいなところで管理して、みんなで平等に分け合えばいいじゃん」と言っている子がいました。
あと、ある保護者の方は、私が安保法案の話を持ち出した時に「賛成、反対の両方の意見を聞いて、偏った意見に惑わされず、判断したい」というようなことを話されていて、なるほと、とおもわされた。
その保護者の方とは、「こういう話をするのは難しいですね。まず、我々が勉強しなければなりませんね」と話をしました。
これもKAIさんのねらいだと思います。
多分、小学校の最後の授業参観だと思うので、最後の時間にこのテーマを持ってきたのだ、と思いました。
私はどうしても、子どもを型にはめようとして怒ってしまうことが多いです。


KAIさんの立ち方を見せてもらって、考えさせられました。
ありがとうございました。


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あの社会の時間のねらいは、戦時中の暮らしを理解することです。
これは小単元の目標なので外せません。
それを私が説明して、
教科書に答えが書いてるような発問をして、
それに数人の子どもが答えて、
黒板に整理されたことを板書して、
それをノートにまとめて、
小テストでもして理解したかどうか確かめて、
ってなことしたらたぶん目標達成。



でもこの学びは一部の保護者は喜ぶだろうねぇ。
「授業規律」がちゃんとしっかりしている、とかいって。
子どもはどう感じているか知らないけど。



子どもに寄り添うのであれば、
途中、学び合いとかしたらおもしろいかも。
最初っからめあてだけ示して子どもたちに学び合ってもらって任せてもおもしろいかも。
資料を示してさらに調べたい、知りたいことを探究学習してもおもしろいかも。


そういう授業だったら保護者の方々は、
ちゃんち教えてください!という保護者と、
子どもたちの学習意欲が高まりますねという保護者と、
たぶん分かれると思います。


蚊帳の外の保護者を巻き込む。
これがほんとのねらいです。
コンテンツ(学習内容)的には、今回のはかなりおもしろいです。
戦争未体験者がさらに若い未体験者と共にしゃべくり考える。
これは、子どもたちが大人になった時、さらに若い未体験者に伝えるときのモデルになります。
自分の子どもとか。



でも、大きなフレームやらプロセスで考えていくと、
子どもの学びに親が参画することが第一のねらいです。
これは今回の授業だけでなく、いつもやっていることなんです。
楽しいです。
子どもたち、変わりますよ😄
みなさん、ぜひ!