エンジェル エンジェル エンジェル

エンジェル エンジェル エンジェル (新潮文庫)

エンジェル エンジェル エンジェル (新潮文庫)

梨木香歩に突入。

梨木さんの本は、現実と非現実を行ったり来たりの話が多いのだけど、
決して冒険活劇ではなく、血沸き肉踊ることもない。
「裏庭」と「ナルニア」は設定では似ているけど、
話の感じはぜんぜん違うものだ。


この本は、現実と非現実とまではいかないけど、
過去や未来や現在や、
はたまた天使や悪魔や聖人が、
自分やばあちゃんや応仁の乱の侍や、
いろんなものがたった二人の登場人物の交流の中で交錯する。
文章表現も見事だが、いろんな言葉の仕掛けが絶妙である。


誰にでも悪魔は存在すると思う。
同じように天使も。

悪魔は止められないんだな。
神様もときどきあやまってほしいね。