12歳の文学 第三集

12歳の文学 第三集

12歳の文学 第三集



今年度の「12歳の文学賞」の受賞作を集めた本が出版されました。
大賞受賞作をはじめ、載っている文はどれも素晴らしいです。



小学3年生の書いた「自分は自分でいいんだ」っていう作品は、
3年生でこういうの書けるの?すごい!とただただ唖然とするばかりです。



「小っちゃなヒーロー」っていう作品、
これが小学生のパワーだよなって思います。
これが一番好きです。



大賞の「陽射し」
人の内面をこれだけえぐりとるのはすごい。
選評にもありましたが、読みようによっては一種の「怖さ」を感じさせる話です。
でも、「前に進む」っていうのがあって、そのエネルギーを感じるので、
読後にさわやかな感じになります。
乙一の作品に似たような感じがあります。
本人はたぶん「怖さ」というのは表現しようとは思っていないのでしょう。
子どもたちの世界って、大人からすればコミュニケーションの部分で、
かなり残酷な世界が広がっていると感じるときがあります。
未完成な社会なので、理不尽なことも多いです。
でもそれが彼らにとっては当たり前なんですね。
この作品を読んでそういうことを思ってしまいました。