ガールズブルーⅡ

 

 Ⅰを読んで、いまいちみたいな感想を載せたけど、

https://kaisaki37.hatenadiary.org/entry/2019/10/25/232534

思わずⅡをとってしまった。

すみません、表紙に惹かれてしまいました。

マンガでもないのに、この手の策略にひっかかるとは!!

 

と、思ったものの、パラパラっとめくってみるとなんとなく面白そうな予感…

この「パラパラっとしてみる」というのも、

選書のきっかけになるひとつの方法です。

初見の場合は特に。

 

さてさて、Ⅰではなんの盛り上がりも見せなかったストーリー展開でしたが、

Ⅱではどうか!と期待しましたが、

そこのところはまったくぶれずに変わりなしです。

 

 

クライマックスへひしひしと迫る展開も、

巧妙な伏線も、

登場人物の劇的な変容と成長も、

強大な敵対する悪も、

胸がキュンとなる甘酸っぱさや切なさや、

「愛してるよ」「うん、私も」的なラブラブも、

 

でも、その素地はあるんです。

高校卒業後の進路を考える4人の高校生の悩みや葛藤を抱えるストーリー、

伏線だらけの登場人物(脇役含む)、

4人の高校生は優柔不断なお馬鹿女子と怠け者男子と入退院を繰り返す病弱少女と家庭的不幸をもつ肥満少女、

青春を邪魔する阻害要因や人物、

4人とも恋愛対象者がいる、

などなど、ちゃんと準備はできている。

なので、読者は期待する。

でも、何も起きない。。。

 

日常だから。

高校生の日常を、とてもうまく切り取っているんだな。

Ⅱでようやく気づきました。

リアル過ぎる。

ラストなんか、主人公の進路の決断がこれか!!

これがラストか!と思うけど、これが現実なんだな。

だから、2巻まで読んで、ようやくあさのあつこさんの技に気付いた次第です。

 

もうひとつ気付いたこと。

これ、全編、里穂のおしゃべりなんだな。

1巻から実はこの伏線敷かれていたよね。

これ、おしゃべりなんだよ。

だからこの読みにくさなんだ。

この伏線、2巻の最初のほうで「ん?」と思って、

そして、中盤で確信した。

 

大きなストーリー展開はないけど、

どきどきもわくわくもないけど、

主人公の里穂の気持ちは痛いほど伝わってきます。

如月いいやつ!

美咲の生き方には惚れる、

スウちゃんがんばれ!

これ、共感できる女子は多いと思います。

あさのあつこはやっぱり天才だなぁ。。。

 

 

 

里穂のおしゃべりに気が付いてから、

このアニメを思い出してしまった。

この小説とこのアニメ、ちょっとだけシンクロするところがあると思います。

そしてこのアニメ、めっちゃおもしろいのでぜひ観てください(^ ^)