ガールズ・ブルー

 

ガールズ・ブルー (teens’ best selections)

ガールズ・ブルー (teens’ best selections)

 

 

あさのあつこさんの長編。

ちょと読むのが辛くて時間がかかりました。

辛いというのは内容が悲しくて‥というわけではなく、

ストーリーがちょっと退屈で辛かったです。笑

 

 

高校生男女7人くらいの青春模様。

舞台はたぶん山口県の萩か津和野。

偏差値が異常に低い高校が主舞台。

美人でもないふられたばかりのふつうの女の子。

その幼馴染の、スーパースターの兄を持つ気のいい男の子。

入退院を繰り返す、病弱だけどめっちゃ心の強い女の子。

ちょっと太り気味で、でも頭は学校一で、ワルの彼氏に暴力を振るわれている女の子。

人付き合いが下手で不登校気味の主人公の弟。

高校野球のスーパースターだけど、たぶん、ふつうの男の子。

学業不振で高校1年で退学した女の子。

女の子とその弟の家の老犬。

 

 

事件が起こりそうで起こらない‥

美女もイケメンも出てこない‥

スーパースターも出てこない‥

でも、うまくいかないことに焦燥するわけでも、

挫折するわけでもない‥

グーっと盛り上がって、実はなんでもない‥

ということの繰り返しで、

どきどきわくわくを求める人には不向きです。

でもこれがこの本の言わんとしているところなんだと思います。

 

 

「あたしたちの前には、長い長い時間がある。それなのに、今しか着られない浴衣も、今しか感じられない歌も、今しか愛せないものもある。今だけがよければいいなんて思わない。でも、すぎていく時を惜しむことも、これから来る時におびえることもしたくないのだ。したくないのだ。」

 

 

「あんたは負けないよ。負けたことなんて、一度もないじゃないか。美咲だけじゃない、あたしたちは負けないのだ。しょっちゅう酸素吸入器や点滴のお世話になっていても、万引きを疑われても、「いくら?」と、おじさんに尋ねられても、高校を退学させられても、負けてしまうわけには、いかないのだ。」

 

 

ふつうの子どもたちの、ふつうのお話です。

あとからじわりときそうな感じです。