ガールズ・ブルー (teens’ best selections)
- 作者: あさのあつこ
- 出版社/メーカー: ポプラ社
- 発売日: 2003/11
- メディア: 単行本
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あさのあつこさんの長編。
ちょと読むのが辛くて時間がかかりました。
辛いというのは内容が悲しくて‥というわけではなく、
ストーリーがちょっと退屈で辛かったです。笑
高校生男女7人くらいの青春模様。
舞台はたぶん山口県の萩か津和野。
偏差値が異常に低い高校が主舞台。
美人でもないふられたばかりのふつうの女の子。
その幼馴染の、スーパースターの兄を持つ気のいい男の子。
入退院を繰り返す、病弱だけどめっちゃ心の強い女の子。
ちょっと太り気味で、でも頭は学校一で、ワルの彼氏に暴力を振るわれている女の子。
人付き合いが下手で不登校気味の主人公の弟。
高校野球のスーパースターだけど、たぶん、ふつうの男の子。
学業不振で高校1年で退学した女の子。
女の子とその弟の家の老犬。
事件が起こりそうで起こらない‥
美女もイケメンも出てこない‥
スーパースターも出てこない‥
でも、うまくいかないことに焦燥するわけでも、
挫折するわけでもない‥
グーっと盛り上がって、実はなんでもない‥
ということの繰り返しで、
どきどきわくわくを求める人には不向きです。
でもこれがこの本の言わんとしているところなんだと思います。
「あたしたちの前には、長い長い時間がある。それなのに、今しか着られない浴衣も、今しか感じられない歌も、今しか愛せないものもある。今だけがよければいいなんて思わない。でも、すぎていく時を惜しむことも、これから来る時におびえることもしたくないのだ。したくないのだ。」
「あんたは負けないよ。負けたことなんて、一度もないじゃないか。美咲だけじゃない、あたしたちは負けないのだ。しょっちゅう酸素吸入器や点滴のお世話になっていても、万引きを疑われても、「いくら?」と、おじさんに尋ねられても、高校を退学させられても、負けてしまうわけには、いかないのだ。」
ふつうの子どもたちの、ふつうのお話です。
あとからじわりときそうな感じです。