料理 21
ここの山田電気でやってた仕事で1番過酷だった(いや、変な)仕事は、
プラネタリウム建設時の緊急招集仕事でした。
なぜだか夕方に集合がかかり、「お願いだから行ってくれ!」と頼まれて出かけました。
行ってみると、そこに集められていたのは工事関係のいかつい人たちではなく、
大量の学生バイトたちでした。
現場に入るなり、黒色のサインペンを数本手渡され、
足場の上に行ってくれと言われました。
現場に入ってみると、プラネタリウムのドームに沿って、
巨大な足場が組まれています。
「おーっ!」となったものの、いったいこのサインペンで何をやるのだろうと思っていると、
工事関係者の方が言うには、
「そのペンでね、壁にね、点々を打ってほしいの」
と言います。
「???」ですが、
ようするに、プラネタリウムの壁面を成す白い板に、
黒のサインペンで点を一つずつ打つという実に簡単なお仕事でした。
しかし、これ、あまりにもシンプルすぎて、開始30分で飽きてきます。
1時間経過後、頭がだんだんボーッとしてきます。
2時間経過後、私は何をしているんだ?状態になり、
0時前には精神に異常をきたすレベルになります。
眠くて足場から落っこちそうになる奴や、
ずっとわけのわからん歌を歌ってる奴や、
監視の目を逃れて眠りこけている奴や、
もうね、非常にヤバイ状態になっていきます。
私も気が狂いそうになりました。
そして、これを朝の6時まで…。
ひたすら点々を打つ若者たち。
いったい何個の点を打ったのだろう…、
仕事が終わり、現場を出ると、
太陽の光が眩しくてクラクラする渋谷の朝でした。笑。
ちなみに、休憩時間に話を聞くと、
塗装屋が間違えて壁を塗りたくり、
有孔ボードの小さな穴を塗りつぶしてしまったので急遽バイトがかき集められたとのことでした。
他の作業がある中、こんな作業できないですからね。笑笑!