チャレンジクエストin清里振り返り①

ようやく少し暇になったので…
チャレンジクエストin清里の子どもたちの振り返りです。
少しずつアップしていきます。

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「大切なこと」

 私が一番印象に残ったのは、1日目のPAです。1日目から成長したと思うと、2日目や3日目はどうなるのかなぁーと思ったけど、やっぱり一番の思い出は、1日目のPAでした。その中でも特に良い思い出となってるのが、「勇者の印」と「ターザン」です。
 「勇者の印」は、勇者、どろぼう、そして、”真の勇者”という役があって、真の勇者は、みんなの前で、「勇者の印!!」と言ってポーズをしなければならないので、とても勇気が必要でした。だから"勇者”なのかなぁ?と思いました。
 はじめのほうは、自分の場所につっ立っているだけで、積極的にやっている人たちを見て、おもしろい時は笑ったりしていることしかできなくて、おもしろいはおもしろいけど、本当のおもしろいじゃありませんでした。そんな時、自分のとなりの場所があきました。「あっ、どろぼうができる!!」どろぼうとは、相手がその場所にいない時や相手が元の場所にもどろうとした時、移動してその場所をうばってしまうことです。「どうしよう…でも、移動するくらいできると思うんだけどなぁ…」私が迷っている時に目に入ったのは、どろぼうをやっていて、とても楽しそうなまわりの人たちでした。「私も楽しみたい!!」そんな思いがこみ上げてきて、私も積極的に移動したりしました。そうやってると、「もっと何かやりたい!!」と思ってきました。
 私が次に挑戦してみようと思ったのは、"真の勇者”です。みんなの前でポーズか…と最初はあきらめようとしていました。だけど、また、みんなが、「勇者の印!!」と楽しそうにやっているのや、1人でやっている人を見て、さっきのいきおいもあるのか、やってみようと思ったけど、一歩進んでは下がって、また進んでは下がって…やりたいのに不安なもやもやしたものがあって、そのもやもやしたものは後で気づいたけど、まわりの目を気にしていたんだとわかりました。でも、でも、みんなは本当に楽しそうで、そのまわりの目より楽しそうにしている姿のほうが勝って、「すぐもどってこよう」と思いながら走って行った時、まわりのみんなも一緒に来ていて、そしたらいきなり勇気が出て、「勇者の印!!!!」と思い切って言えました。その後も何回もやりました。みんなと一緒…それがすごくおもしろくて、大切なことがなんとなくだけど、わかった気がします。自分が勇気を出せて、"自信”というものをもてたきっかけが、「まわりの空気やふんいき」と「みんなが一緒」ということでした。だからそれは、私にとってはかもしれませんが、すごく大切だと思いました。
 「ターザン」は縄につかまって、小さい板に全員が乗るようにするチャレンジです。落ちたらまた縄からやり直しです。私とみんなはがんばって、ぎゅうぎゅうになりながらもあと4人乗れば全員乗れるという時でした。
「○○ちゃん、あぶない!!」
私の近くにいた△△がそう言った時、私と△△は板から落ちて、また元にもどってしまいました。
「ごめん!!本当ごめんね!!私のせいで△△までまきこんじゃって…」
「いーのいーの私も悪かったし…」
△△は本当にやさしいと思いました。こんな友達がいて良かったなぁと改めて感じました。
 「ターザン」は見事、成功しました。このチャレンジは、みんなが一つのゴールをめざしてやらなければ、多分、できなかったと思います。私はここでも大切なことを学びました。それは、「みんなで同じ目標を持って、そのためには助け合ったりすること」です。私は清里に行って少しだけど、成長できたことが、とてもうれしく思えました。
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自分を守る壁(自己防壁)は、自分では下げることができない。
まわりのグループメンバーが下げることができるんですね。
このことはよくPAでは言われる事ですが、
こうやって子どものふり返りの中に出てくると、
子どもの心理って実に複雑にそして繊細に揺れているんですね。



しかし、10歳の子でもこれだけ振り返ることができるとなると、
下手なことはできません。
このときのファシリテーターは私(結局国際自然大学校で人員を用意できず、私がインストラクションをやりながらファシリテーターもやることになりました)で、
勇者の印は、アイスブレーキング&ディインヒビタイザーのアクティビティで、
当然実施後も振り返りなんぞなく、
わーっとやってきゃーってなって楽しく終わっただけです。
まさか、振り返りジャーナルを書いたとき、
勇者の印のことを書く子がいるとは思いもよりませんでした。
案の定、この子以外は、ローエレメントやハイエレメントのことを書いていましたので(あっ、もう一人いたか…)ちょっとびっくりしました。
子どもの気付きってどこでどう生まれるか分からないものです。
だから非構成的なPAはおもしろいんですけどね。