学校公開フィードバック集

学校公開のフィードバックが届いたので掲載します。
創価大の関田先生と、学習塾勤務の方と、いつも見に来てくれるけんじくんです。
ありがとうございます。
他の見に来てくれた方々、ぜひぜひフィードバックをください。
というか、それはお約束です。
よろしくお願いします。






スクールFC用賀校 平沼純様
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【「本物っぽさ」を意識した環境】
教室の隅に並べられている、数100冊の書籍は相変わらず壮観。
同じ作品でも出版社が異なるものや、訳が異なるものもあり、
「比較読み」もできるかと感じました。
また後方のトレイには複数の種類の原稿用紙、レポート用紙、白紙、
作家ふりかえりカード、ファンレターなどが入っていて、
自由に取れるようになっています。
壁には「12歳の文学賞」のポスターも見られ、「実際に応募する子がいるのかも?」と
ふと感じました。
「作家の時間」のプロセスやポイントを記した模造紙もよく目立ちます。
さらに、子どものみならず先生自身も集中して本を読み進めている風景。
(最初に教室に入ったとき、私に気付いていなかった子も多かったです。
 それだけ集中していたということ。)
そうした、「全員で本物の作家、本物の読書家になりきっている」と感じられる環境が、
ワクワク感を増大させると改めて実感しました。
言いかえると、「本物っぽさ」=「真正の」=「Authentic」。
子どもたち一人一人の動機づけを高めるとき、非常に大切なポイントになると思います。

【「謎解き」の要素】
「よし、今日はちょっとした推理小説を読みます」 という
先生の声がけで始まった読書家の時間。
読む人は単なる予想ではなくて、あくまで「本文に書かれてあることを頼りに」
様々な謎を推理する必要がある短編でした。
(杉山亮『消えたパンダ金魚』)
適宜注釈を挟みながら読み進めていって、
「大体、ヒントはさりげないところに書かれてあるよ」などと、
読みや考え方のポイントをさりげなく示していきます。
「ひたすら読む」前の時間として、読み方の一つの技を伝える
非常に効果的な時間だと感じました。

【静謐とした読みの時間と集中力】
皆が熱中して読みに集中している、静謐とした時間感覚が心地よいです。
時おり思わず笑いが漏れて「クククッ…」という声も聞こえてきますが、
それを拾う生徒もいませんでした。
(普通であれば教室中に笑いが伝染するところかと思います。)

前回の見学でも感じましたが、このクラスは本当に移動や準備がスムーズ。
たとえば私が担当する学習塾のクラスでは、最近休み時間になったと同時に
消しピン(消しゴムを指ではじく遊び)をやり始める生徒がかなり多くいます。
時にはその歓声が大きくなりすぎてしまうことも。
学年が一つ違うということももちろん影響していると思いますが、
それを差し引いてもこの落ち着き度合いは何だろう、と感じました。






三鷹市立小学校 秋吉健司様
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算数は途中からの参観だったので、社会からFBさせてもらいます。

2時間目「社会」
社会科WSで発表が目的になってしまう現状をどうしようかとみんなで考えている時に見たKAIの授業は新しい視点を与えてくれました。
「日本の食物自給率を上げるためにはどうすればよいか。」の発表ではなく討論会。
発表の時のような一方通行ではなく、ライブ感のようなものを感じました。
発表している子だけじゃなくて、
聞いている子も質問している子も自分事として参加していたのがとても印象的でした。
色んな立場の人がその場にいて、
その人達が自分の思いをぶつけてその中で自分の矛盾点や浅さに気づいて、
さらに深く考えていくのが目に見えて分かったし、
みんなでジレンマにぶち当たった時のなんとも言えない空気感が本当に良かった。
あんな授業を自分もしてみたいな〜と思いました。
何よりもしゃべっている途中にどんどん手を挙げて質問していたり、
「わかるかな?君が◯ちゃんに言ってもダメだよね。いいたいなら私に言ってくれないかな?」と言ってる子がいたり、
話型とか話す時のよく言われる一般的なルールとかはないけど、
でもそっちの方が自然で逆に誰もが参加できる形になっていたような気がします。
話型や話す時のルールがあった方が(まあ、話型はあんまり必要性を感じないけど)
なかなか話せない子や、話すことに自信がない子が話しやすいと思っていたけれど、
そうしてしまうと今日の授業のようなライブ感がなくなってしまうんだな〜と気付かされました。
それと、すごく意欲的に取り組んでいた2人の女の子がいて、
がんがん質問もして、自分たちの考えに自信ももっていたから、
どれほどノートが丁寧によくまとまっているのかな?と思って見てみたら、
意外なほどに普通?いやむしろ普通より書けていないことにびっくりしたし、
自分がいつもどれだけ1つの基準でしか無意識に測っているのがよくわかりました。
社会はもっともっと聞きたいことがあるので、メールすると言ったけど、電話します。


3時間目「エッグシェルター」
課題が難しいな〜と思っていたけど、さすが子どもは力がある。
最後の最後にちゃんと全班まとめてきたね。
課題+?ってのも面白かった。
子どもたちは何を意識してやったのかな?何を気づいたのかな?
自分だったら、?を先に決めてからそれを意識しながらやってみようと言ってしまいそうだけど、
最初に気づいてやる子もいれば、後から気づく子も忘れちゃった子もいていいのかな。と思った。
子どもたちのジャーナルが見てみたい。
途中、KAIとも話したけど、僕ももう1回やるかなと思った。
けど、最後の方になってできあがったものや、子どもたちの様子を見たら、
もう1回はやらないなと思った。
うまく言葉にできないけど、時間が流れるについれてモンモンとした中にも、喜んでいる中にもちゃんと気づきや学びが起こっていたと思うんだよね。
だから、やっぱり子どもたちのふりかえりが見てみたい。



4時間目「作家」
あのハイテンションのエッグシェルターの中の作家。
一気に集中している子となかなか集中できない子がいるのが自然で良かった。
連作をしながら個別にカンファランスしているんだろうな〜っていうのがとても参考になった。
自分のクラスの作家の時間とくらべて、
書くことを楽しんでいるな〜と思うのは隣の芝は青く見える現象なのかな?
個人的には意見文を書くときのミニレッスンはどうしているのかな?と思うので、今度相談させてね。


今回も見せていただきありがとうございました。
KAIのクラスは自然だね。っていつも書くけど、やっぱり自然。
子どもたちがしっかりと子どもなのに、たまに見せる姿が大人。
僕のクラスは、普段の姿が無理して大人でたまに見せる姿が大人だな〜と思ってしまった。
同じ学年を見ることができるようになって、学級経営も学習もいい刺激になっています。
また、よろしくお願いします。






創価大学 関田一彦様
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一番気に入った(気になった?)のは、避難訓練のための時間調整的な社会の時間でした。
食糧自給率向上策を述べよ、という課題もチャレンジングですが、
多声性というのでしょうか、
様々な立場を意識して意見を述べよ、というハードルが甲斐崎さんらしいと感心しました。

エッグシェルターももちろん面白かったですよ。
トップバッターがいきなりぐしゃりでしたから、見物人もビックリ(^_^)
課題設定も+?という揺さぶりがあり、
振返りの指示も前回を踏まえた積み上げ部分があったようで(この辺りはまた教えてください)興味深かったです。



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ありがとうございました。
同時にいただいた質問にはこの後しっかりと答えさせていただきます。
見ていただくのも、フィードバックをもらうのも、質問に答えるのも、
自分の学びを確かにするためにとても役立っています。
フィードバックいただいた方には、卵救出大作戦(洪水編、大火事編)と、コンセンサス型GWTの振り返り集を贈呈します。
お楽しみに。
子どもたちがあのエッグシェルターでどんなことを思ったのかなかなかおもしろいですよ。



次回は1月の道徳授業地区公開講座になります。
フィードバックくれないと見せません。(笑)