丸ごと一冊ブッククラブ

年に3回ブッククラブをやってます。
2学期のブッククラブは、1冊丸ごと。
通常、1冊の本を、4回か5回くらいに分けて読むんですが、
今回は1冊丸ごと1週間で読んでブッククラブをしました。




大人のブッククラブはこれです。
子どもがやるときは、1週間で読める量(だいたい50ページくらい)で行います。
でも今回初のチャレンジです。
私が選書した本は以下のもの。


ヒトラーのはじめたゲーム

ヒトラーのはじめたゲーム

第2次世界大戦下のユダヤ人迫害の話。
小編ですが展開が鬼気迫るものがあります。


無人島に生きる十六人 (新潮文庫)

無人島に生きる十六人 (新潮文庫)


戦前に書かれた作品のリメイク。
子ども向けに書かれた冒険活劇と称したほうがいい感じがするけど実話です。
日本男児の気持ちよさが共感を呼びます。

ムンジャクンジュは毛虫じゃない (偕成社文庫)

ムンジャクンジュは毛虫じゃない (偕成社文庫)

岡田淳の学校もの。定番。


源平の風 (白狐魔記 1)

源平の風 (白狐魔記 1)

歴史物ものなので子どもは取っ付きにくいけど、
読んだ子は必ず最終巻まで読んでしまうという優れた本。
テーマが深い。

天国の本屋

天国の本屋


読めない子用に用意した本。
非常に短いけどしかけもあっておもしろくハートウォーミング。


幸福な食卓

幸福な食卓


いきなり「お父さんはお父さんやめます」という出だし。
ちょっと重い話だけど、家族や自分の生き方について考えられる本。


カラフル (文春文庫)

カラフル (文春文庫)


私の大好きな森絵都さん。
途中描写的にアブナイところもありますがかまいません(笑)
これはほんと、この時代の子どもたちに読んでもらいたい本です。

つきのふね

つきのふね


続けて森絵都
森絵都さんの本の中で、私が一番好きな本です。
今回やっと選んでくれる子がいました。
後半のスピーディな展開がたまりません。


アーモンド入りチョコレートのワルツ (角川文庫)

アーモンド入りチョコレートのワルツ (角川文庫)


森絵都3連発。
職場のブッククラブで読んだ本。
題名から敬遠していたけど、やっぱり森絵都森絵都だった😄
短編集なので、読めない子用に用意しました。


約束 (角川文庫)

約束 (角川文庫)


人と人との絆について考えさせられる本。
短編集の中の4編が子どもが主人公なので選んでいます。



他に数冊紹介しましたが、
選ばれたのは上記の本たちです。


今回はグループの人数に子だわらず、
読みたい本を読むということで、
中にはペアの組み合わせもありました。
多いところは5人。
やっぱり読みたいものを読むというのは大事ですね。


読めない子たちには丸ごと1冊ってどうだろうと思いましたが、
やはり読めない子は読めないのかなとも思いました。
選書はやさしい文体・内容で、ページ数も少ない、字数も少ないものを選んでいましたが、
やはり読み切れない子がいました。
期限は1週間、今回は特別に読む時間の授業枠も3回取りました。
折しも読書旬間中だったので、朝はずっと朝読書です。
45×3+15×5=210  3時間半の時間は保証され、
それに土日を挟んで1週間自分の時間があったのです。
別に嘆いているわけでも、怒っているわけでもありません。
指導法の改善どうこうでもなければ、授業規律どうこうの話でもありません。


ただただ読むだけの時間に、その子がどのようにのぞんでいたか、
その子にとって、本を読むというのはどういうことなのか、
この本を読むことで得るであろうことを、
この子は他の手段で学ぶことができているのかも…


ブッククラブという枠、
大きくとるとリーディングワークショップという枠、
これ、もしかして苦痛なのかもね…。



学びのスタイルは人によって様々で、
一人一人に癖や得手不得手があって、
その時々で自分のベストの方法を繰り出せるような場や空間、時間が必要なんだろうなと思います。
じゃあ、クラスってどういう場であることが必要?
授業は?





あー、でもやっぱり本は読んでほしいなぁ…
って思ってるので、次の策略を悶々と練り続けます(笑)