料理16 怠学③

教育実習を途中で放棄した時点で、大学5年生が決定しました。

さらに言うと、大学3年生の1年間で、たったの2単位しか取れませんでした。

この時点でも、どうがんばっても4年間で卒業に必要な単位をすべてとることは不可能でした。

留年決定です。

大学を辞めて、料理人になると本気で思っていましたが、

それも無理なんだろうな…と時間が経つうちになんとなく思えるようになってしまいました。

 

なんのために大学にいるのか、よくわからなくなりました。

それでも、ロードの仕事はずっと続けていました。

自分の包丁も、その当時の彼女に、誕生日のプレゼントで買ってももらいました。

吉祥寺東急の中にある包丁の専門店で、「木屋」という包丁銘店のペティナイフです。

これは30年以上たった今でも愛用しています。

よく切れる。

 

大学4年生の途中で、あまりの怠学ぶりに、実家からの仕送りが止まりました。

ここから生きていくのが大変になってきました。

(続く)